内分泌グループ

研究グループの目的

慢性疾患の病態解明・根治

内分泌代謝グループでは、成長障害、思春期発来異常、肥満、糖尿病、甲状腺疾患、小児がん経験者の内分泌・代謝合併症などの疾患を扱います。これらの疾患の多くは慢性疾患であり、病気と上手に付き合っていく必要があります。
われわれは疾患の病態解明・根治を目指す研究に加え、こどもたちの生活の質が改善されるように日々の診療でサポートをしていくことを目的としています。

また高度医療を提供する専門病院として、希少な内分泌代謝疾患(新生児マススクリーニング対象疾患を含む)の診療や専門性の高い治療(Advanced Hybrid Closed Loop pumpなど)も積極的に行っています。さらに社会的な活動として糖尿病サマーキャンプの後援や学校教職員を対象とした疾患啓発活動なども行っています。
疾患を抱えるこどもたちと、支えるおとなたちが笑顔になれる生活を一緒になって考えていきたいと思っています。

研究内容

内分泌代謝疾患は希少な疾患が多く、病態解明のために多岐にわたる研究活動を行っています。また他研究機関と協力して希少疾患の遺伝学的診断・生化学的診断に尽力しています。

主な研究内容

  • 帝王切開出生が小児肥満に与える影響に関する検討
  • 小児思春期発症Basedow病の病態解明

研究業績

2023年の研究業績

英文原著

  1. Terashita S,Yoshida T, Matsumura K, Hatakeyama T, Inadera H; Japan Environment and Children’s Study (JECS) Group. Caesarean section and childhood obesity at age 3 years derived from the Japan Environment and Children's Study. Sci Rep. 2023 Apr 21;13(1):6535. doi: 10.1038/s41598-023-33653-7.

和文総説

  1. 寺下新太郎、中川 崇. 【意外と知らないステロイドの知識】知っておくべきステロイドの知識 合成ステロイドの種類と作用機序.JOHNS 2023 Apr 39(4): 349-52.

国内学会 一般演題

  1. 寺下新太郎、五十嵐登、大澤謙三、上銘睦子、永田景子、辻 元美. 小児1型糖尿病診療を巡る家族・教育機関・医療機関との交流会 第1報:事前アンケート結果について. 第28回日本小児・思春期糖尿病学会年次学術集会; 2023 Jul 17; 大阪.
  2. 寺下新太郎、長森万里子. 減量指導中に内側膝蓋靭帯損傷を来した小児肥満の1例. 第22回 日本内分泌学会北陸支部学術集会; 2023 Oct 1; 金沢.
  3. 寺下新太郎、松村健太、吉田丈俊、稲寺秀邦. 帝王切開出生と3歳時点での小児肥満の関連性 -エコチル調査-.第56回日本小児内分泌学会学術集会; 2023 Oct 19-21; さいたま.

国内 研究会など

  1. 寺下新太郎、五十嵐登、大澤謙三、上銘睦子、永田景子、辻 元美. 小児1型糖尿病診療を巡る家族・教育機関・医療機関との交流会 事前アンケート結果について. 第13回北陸小児内分泌代謝研究会2023 Apr 17 ; Web開催.
  2. 寺下新太郎. カルシウム維持に難渋している原発性副甲状腺機能低下症の1例. 第14回北陸小児内分泌代謝研究会; 2023 Jun 19 ; Web開催.

その他

  1. 五十嵐登、寺下新太郎、稲垣愛美、室林みのり、池田芽久実、松井弘美. 小児期1型糖尿病と診療連携.富山県立中央病院医学雑誌 2023 46: 6-15.

2022年の研究業績

国内学会 一般演題

  1. 尾山貴章寺下新太郎足立雄一. 繰り返す四肢関節痛を呈した小児四肢疼痛発作症疑いの男児例. 第334回日本小児科学会北陸地方会; 2022 Mar 3; Web開催.
  2. 寺下新太郎和田優子久保勝之伊吹圭二郎廣野恵一長森万里子. Fontan循環手術後の体格に関する縦断的検討. 第95回日本内分泌学会学術総会; 2022 Jun 2-4; 別府.
  3. Narusawa H, Nagasaki K, Yagasaki H, Naiki Y, Sano S, Saito T, Soneda S, Terashita S, Kinjo S, Mamada M, Dateki S, Narumi S, Horikawa R, Ogata T, Fukami M, Kagami M. Molecular and clinical studies in 76 patients with central precocious puberty. 第55回日本小児内分泌学会; 2022 Nov 1-3; 横浜.

国内 研究会など

  1. 寺下新太郎. Hybrid closed-loop systemの導入経験. 第9回北陸小児内分泌・代謝研究会; 2022 Aug 22; Web開催.
  2. 寺下新太郎長森万里子. 減量指導中に内側膝蓋大腿靭帯損傷をきたしたTemple症候群の一例. 第16回小児北陸内分泌懇話会; 2022 Sep 17; Web開催.

2021年以前の研究業績

論文

  1. Shima H, Tokuhiro E, Okamoto S, Nagamori M, Ogata T, Narumi S, Nakamura A, Izumi Y, Jinno T, Suzuki E, Fukami M. SOX10 Mutation Screening for 117 Patients with Kallmann Syndrome. J Endocr Soc. 2021 Mar 30;5(7):bvab056.
  2. Matsukura H, Nagamori M, Miya K, Yorifuji T. MODY3, renal cysts, and Dandy-Walker variants with a microdeletion spanning the HNF1A gene. Clin Nephrol. 2017 Sep;88(9):162-166.
  3. Terashita S, Nakamura T, Igarashi N. Longitudinal study on the effectiveness of vitamin D supplements in exclusively breast-fed infants. Clin Pediatr Endocrinol. 2017; 26(4):215-222.