研究グループの目的
多岐に渡る分野の研究
北陸地域全体を対象に、先天性心疾患、川崎病、不整脈、心筋症など子供の心臓の病気を専門に診療を行っています。また、臨床の傍ら、心筋症、孤立性右室低形成、川崎病、フォンタン循環に関する研究など多岐に渡った分野の研究を行なっています。
先天性心疾患の治療に関しては、小児心臓血管外科との協力のもと、年間150例の心手術を行っています。そのうち、新生児や低出生体重児が3割以上を占めるのが特徴であり、新潟から福井までの北陸地域の基幹病院としての役割を担い、最重症の新生児を搬送していただいております。
心臓手術とカテーテルインターベンションの共同作業は、治療成績の向上に必要不可欠であり、年間150例の心臓カテーテル検査、そのうち80例のカテーテルインターベンションを行っております。
2015年度よりAmplatzer Septal Occluder, Amplatzer duct Occluder、2023年度より経皮的肺動脈弁留置術の施設認定を受け、先端的な治療も行なっています。
臨床心理士によるサポート
胎児心エコー外来は、産婦人科、新生児科(NICU)、小児心臓血管外科と連携を密にとりながら、最適な環境で出産出来るように診療にあたっています。胎児診断がついた場合、出産前から新生児期に至るまで、臨床心理士により母親を中心とした家族のサポートが行われます。
当院では、先天性心疾患児の発達成長に注目しており、年齢に合わせて臨床心理士による発達検査を適宜行ない、発達に不安のあるお子さんには適切なサポートができるよう心がけています。
近年は複雑な心疾患のお子さんが成人を迎える時代になり、成人期特有の先天性心疾患の問題が出てくるようになりました。 当院では、成人を迎えた先天性心疾患の患者様に対して、成人先天性心疾患外来を設立し、小児科と 第二内科(循環器内科)が連携をとりながら診療を行っています。
循環器センターを設立
2017年より、富山大学附属病院の一つの部門として、循環器疾患を包括的に治療する目的で循環器センターが設立されました。内科、外科、小児科、 麻酔科、集中治療室(ICU、CCU)、臨床工学技士、看護師および理学療法士など多職種で密に連携を取り合い、お互いの得意分野を補完するようなハートチームを作り、小児から成人までシームレスに診断から治療にまできめ細やかに対処しています。
当院は2008年4月より、日本小児循環器学会専門医修練施設に認定され、当施設での3年間の研修で専門医の取得が可能になっております。このように小児循環器疾患に関するあらゆる課題に取り組み、よりよい診療と教育を目指しております。