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教室について

教授挨拶

ご挨拶

未来を担うこどもの健康を守る。
~地域医療から高度医療まで、そして世界レベルの研究発信を!

富山大学小児科のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
令和5(2023)年9月1日に第4代小児科学講座教授に着任いたしました今井千速(いまいちはや)と申します。富山大学小児科は、富山医科薬科大学が1975年に開学した2年後の1977年に、初代教授として新潟大学から岡田敏夫教授が着任され開講しました。その後は金沢大学から着任された第2代宮脇利男教授、本学第1期卒業生の第3代足立雄一教授に引き継がれ、順調に発展して参りました。

これまでに多くの小児科医を育成し、富山県ならびに北陸地域の小児医療に多大な貢献をして参りました。先輩方のご努力により築かれてきた富山県の小児医療提供ならびに小児科学の研究の歴史を振り返り、この歴史ある小児科学講座の責任者となるにあたり、身が引き締まる思いでおります。伝統を引き継ぎつつも、新たな時代に合わせた適切な発展のために、教室員と力を合わせて精一杯取り組む所存です。

目指すところは、「地域に根差しつつ、富山県において世界レベルの医療を提供」し、医学の発展に貢献するために「富山の地から世界に向けて発信」する小児科学教室です。

教授 今井 千速

経歴

現職

  • 富山大学学術研究部医学系小児科学講座 教授
  • 富山大学附属病院こども医療センター センター長
  • 新潟大学大学院医歯学総合研究科小児科学分野 客員教授

略歴

平成5(1993)年 新潟大学医学部医学科卒業、同小児科学教室 入局
平成6(1994)年 関連病院で研修(長岡赤十字病院、厚生連三条総合病院)
平成10(1998)年 新潟大学医学部附属病院小児科
平成13(2001)年 セントジュード小児研究病院血液腫瘍科 研究員(米国テネシー州メンフィス)
平成17(2005)年 新潟大学大学院医歯学総合研究科小児科学分野 医員、助手/助教
平成24(2012)年 新潟大学医歯学総合病院小児科 講師
平成26(2014)年 新潟大学大学院医歯学総合研究科小児科学分野 准教授
令和1(2019)年 新潟大学医歯学総合病院小児がん医療センター 副部長
令和2(2020)年 新潟大学医歯学総合病院小児科 病院教授/副診療科長
令和5(2023)年 富山大学学術研究部医学系小児科学講座 教授

主な所属学会と役割

  • 日本小児科学会 代議員、専門医/指導医
  • 日本小児血液・がん学会 評議員、専門医/指導医
  • 日本血液学会 評議員、血液専門医/指導医
  • 日本造血細胞移植学会 評議員、造血細胞移植認定医
  • 血液疾患免疫療法学会 評議員
  • 日本免疫不全・自己炎症学会 会員
  • 日本がん治療認定機構 がん治療認定医
  • 骨髄移植推進財団移植調整医師
  • アメリカ血液学会(American Society of Hematology) 会員
  • アメリカ遺伝子細胞治療学会(American Society of Gene & Cell Therapy) 会員

社会貢献

  • 日本小児がん研究グループ(JCCG) 理事、会員審査委員会委員長、ALL小委員会委員
  • 日本小児がん白血病研究グループ(CCLSG)運営委員長
  • 認定NPO法人ハートリンク・ワーキングプロジェクト 理事

富山大学附属病院小児科の特徴

富山大小児科は、4つのチーム(総合、循環器、新生児、血液)に分かれて診療しています。各チームの横の連携は密に行われており、風通しのよい診療環境が維持されています。

総合チームは、アレルギー・呼吸器、救急・集中治療、感染症、腎・リウマチ膠原病、神経、こころ、内分泌代謝などの各分野の専門医を擁し、多くの小児患者の急性期対応ならびに慢性管理に当たっています。患者さんを中心に複数の領域専門家が関わることができるのは大きな利点です。素晴らしいチームワークで病棟診療をこなしています。

循環器チームは、第一外科(小児心臓外科医)と合同で先天性心疾患の診療に当たっています。カテーテルによる心房中隔欠損症の閉鎖術などのカテーテル手術も多く行っており、北陸地域における小児循環器医療の中心的な役割を果たしていると自負しております。基礎研究も得意で、これまでに多くの先駆的研究業績を挙げています。

新生児チーム(周産母子センター)は、NICU12床、GCU10床の合計22床病棟を運営しており、一酸化窒素(NO)吸入療法、脳低温療法、血液浄化法、体外式 膜型人工肺(ECMO)、気管支ファイバースコープ等の高度先進医療にも対応しています。周産母子センター長の吉田丈俊教授を中心に、診療から臨床研究まで、幅広く活動しています。

血液チームは、富山県全域と県外関連領域で発生する小児がんや血液疾患の対応に当たっています。富山県内では唯一の小児がん連携病院に指定を受けています。チャイルドライフ・スペシャリストも常勤しており、質の高い小児がん医療を提供しています。研究では遺伝子改変免疫細胞療法(CAR-T細胞、CAR-NK細胞)の新規開発に取り組んでいます。

小児科専門医を取得後には、各専門グループでは小児血液・がん専門医、血液専門医、造血細胞移植認定医、小児循環器専門医、小児神経専門医、新生児専門医、アレルギー専門医などのサブスペシャリティ専門医の取得が可能です。積極的な取得を推奨しています。詳しくは、各グループのページをご参照いただけると幸いです。

地域に根差した小児医療の提供

富山大学附属病院は富山県で唯一の大学病院です。
富山県と関連地域の小児医療をすべてカバーし、先端医療を含めた適切な医療を提供するために、アレルギー・呼吸器、救急・集中治療、感染症、腎・リウマチ膠原病、神経、こころ、内分泌代謝、循環器、新生児、血液・腫瘍などの各領域の専門家を揃えています。

地域の小児医療提供においても責務を果たしており、富山県立中央病院、富山市民病院、富山赤十字病院、富山県立リハビリテーション病院、国立病院機構富山病院、厚生連高岡病院、済生会高岡病院、高岡市民病院、黒部市民病院、糸魚川総合病院(新潟県)、かみいち総合病院、射水市民病院、飛騨市民病院などに小児科医を派遣しています。